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誕生石の一覧表と歴史

誕生石(バースストーンbirthstone)とは各月に指定された宝石のことで、それぞれに意味があり、自分の誕生月の宝石を身につけると、その人に幸運をもたらす効果があると信じられています。

誕生石の使い方には、各月の誕生石として決められた12種類のパワーストーンを、その人の誕生月とは関わりなく月ごとに替えて身につける場合と、その人の誕生月に当たるパワーストーンを1年通して身につける場合とがあります。

現在、月ごとにパワーストーンを取り替えてる人ってそういないと思いますが、実はこの方法は18世紀以前に楽しまれた古風な方法なのです。

最近では365日の誕生石(誕生日石)というのもあります。

また、誕生石はカラーやシンボルの伝説をもとに、欧米の宝石業者により20世紀になって選定されたものですが、その種類は国によって多少の違いがあります。

例として、次の6か国の誕生石を比べて見ましょう。

パワーストーン天然石一覧(主要6か国)

まずは、日本、アメリカ、イギリスです。

月/国日本アメリカイギリス
1月ガーネットガーネットガーネット
2月アメシストアメシストアメシスト
3月アクアマリン
コーラル
アクアマリン
ブラッドストーン
アクアマリン
ブラッドストーン
4月ダイヤモンドダイヤモンドダイヤモンド
水晶
5月エメラルド
ジェダイト
エメラルドエメラルド
クリソプレーズ
6月パール
ムーンストーン
パール
ムーンストーン
パール
ムーンストーン
7月ルビールビー
アレキサンドライト
ルビー
カーネリアン
8月ペリドット
サードオニキス
ペリドット
サードオニキス
ペリドット
サードオニキス
9月サファイアサファイアサファイア
ラピスラズリ
10月オパール
トルマリン
オパール
ピンク・トルマリン
オパール
11月トパーズ
シトリン
トパーズ
シトリン
トパーズ
12月ターコイズ
ラピスラズリ
ターコイズ
ジルコン
ターコイズ

現在知られている誕生石の原案は18世紀の宝石商によるもので、宝石商によって異なっていた誕生石が統一されたのは、1912年アメリカで開催された米国宝石組合大会でのことでした。

日本の誕生石が発表されたのは1958年で、アメリカをベースに日本人になじみが深いパワーストーンであるコーラル(珊瑚)とジェダイト(翡翠)が追加されています。

3月の誕生石のコーラルは日本産が有名な海の宝石で、5月の誕生石のジェダイトは日本と中国で珍重される宝石ですね。

続いて、オーストラリア、カナダ、フランスです。

月/国オーストラリアカナダフランス
1月ガーネットガーネットガーネット
2月アメシストアメシストアメシスト
3月アクアマリン
ブラッドストーン
アクアマリン
ブラッドストーン
ルビー
4月ダイヤモンド
ジルコン
ダイヤモンドダイヤモンド
サファイア
5月エメラルド
グリーン・トルマリン
エメラルドエメラルド
6月パール
ムーンストーン
パール
カメオ
ホワイト・カルセドニー
7月ルビー
カーネリアン
ルビーカーネリアン
8月ペリドット
サードオニキス
ペリドット
サードオニキス
サードオニキス
9月サファイア
ラピスラズリ
サファイアペリドット
10月オパールオパール
タイガーアイ
パール
アクアマリン
11月トパーズトパーズトパーズ
12月ターコイズアゲート
ジルコン
ターコイズ
マラカイト

こうしてみると、似たり寄ったりの中にお国柄があることがわかります。

フランスはちょっと独自路線をいっていますね。

誕生石のルーツは聖書にあり!?

12種類の宝石を特別に取り扱う風習は古くから存在し、以下の伝説が誕生石選定のルーツになったとされています。

  • 旧約聖書の出エジプト記の中に登場する「ブレスプレート(ユダヤ教の高僧が儀式の際に着けた胸飾り)」に嵌め込まれていた12種類の宝石(黄道12宮と関係あるとされる)
  • 新約聖書のヨハネの黙示録に登場する「新しいエルサレムの町の東西南北に12の門があり、それぞれの柱の基石の下に埋められている12種類の宝石がある」という記述
  • イスラエルの12部族を象徴した宝石や、12天使を象徴する宝石の存在

誕生石(presented by?宝石商)な訳ですが、由緒正しい聖書の12の宝石が起源となれば、欧米人にとって誕生石の定着は必然の事象だったのでしょう。

日本のパワーストーン誕生石一覧表

上記の一覧表で、日本の誕生石は日本ジュエリー協会のものを参考にしましたが、誕生石って日本国内でも、調べるものやメーカーによって少しづつ違ったりします。

一例として、横浜元町発祥のスタージュエリーの誕生石も掲載しました。

月/所属日本ジュエリー協会スタージュエリー天然石ショップ
1月ガーネットガーネット
2月アメシストアメシスト
3月アクアマリン
コーラル
アクアマリンのみ(ブラッドストーン)
4月ダイヤモンドダイヤモンド(水晶)
5月エメラルド
ジェダイト
エメラルドのみ(アベンチュリン)
6月パール
ムーンストーン
パール
ムーンストーン
7月ルビールビー(ロードクロサイト)
8月ペリドット
サードオニキス
ペリドットのみ(カーネリアン)
9月サファイアサファイア(ラピスラズリ)
10月オパール
トルマリン
トルマリンのみ
11月トパーズ
シトリン
トパーズ
シトリン
12月ターコイズ
ラピスラズリ
ターコイズ
ブルージルコン
(タンザナイト)

※括弧内はショップによって追加されているパワーストーンの一例

若者に人気のジュエリーブランドでは、コーラルやオパール、ジェダイトなど年配受けの良い宝石は省いているのかもしれません。

また、パワーストーンショップで取り扱うのは高価な宝石ではなく半貴石が中心ですので、誕生石にも半貴石を取り入れたいと考えているのかもしれません。

まとめ

誕生石の種類の大枠は決まっているが、国や時代、業者によって現在進行形でバラつきがある。
そして、誕生石のプロモーターは宝石業界であるということを気に留めておくと面白いと思います。

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